2011年03月24日

東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)2

私の妻は大学病院の救命救急で勤務しています。
DMATという災害派遣医療チームの一員でもあります。
被災地への出動の要請があり、妻の同僚の方が第一陣ですぐに、
和歌山を出発しました。

妻から、〇〇日から被災地に向かうかもしれない
と言われたとき私は、
みんなの為に是非頑張ってきて欲しい。
という思いと、
原発のこともあるから、断れるなら断って欲しい。
という思いが正直、せめぎ合いました。

公的な言葉と私的な言葉とでも言うのでしょうか。
本音と建前、とは少し違う気がします。

テレビを観ていると、
私的な言葉をグッと押さえて、
公的な言葉を発している方が多いような気がします。
強がりなんかではなく、前向きに希望を持って。

(つらい。つらいけど、でも、)
頑張ります。必ず復興します。

という後者の言葉を。

私の知っている人にも(比較するのも恐縮しますが)、
何かあるとすぐに、前者の言葉、
恨み辛み、不平不満、自分がいかに不遇か、
だけを口にする人がいます。
そしてすぐにキレるか他者のせいにし、攻撃する。

最近の日本人は駄目だ。
昔の日本人は立派だった。
日本人は堕落した。
なんて評論も見た気がします。

でも、
でも本当に日本人で良かったと思います。

この私的な言葉と、思いを飲み込むからこそ、
外国のような暴動も、略奪も起きないのだと思います。

自分の為に(私的)を置いておいて、
皆のために(公的)を考える。

ハリウッドなんかはそんな映画が多いのに、
アメリカ人は、今の略奪のない日本の状況に驚いています。
まあ、だからこそ映画になるのかもしれませんが。

妻の同僚の方が帰って来られ、
テレビでも報道されていましたが、
和歌山で同様の震災が起きたとき、
ヘリコプターが不可欠だ、夜間の発着も出来るようにしなければならない。
というような意味のことを言っていました。

和歌山にはドクターヘリがあるのですが、
日没以降は飛べないのだそうです。
いろいろ問題があるらしいのですが、
とにかくヘリポートに夜間照明がないと話にならないとのことです。

この同僚の方はまさしく、皆のためにこう言ったのだと思います。
現地の活動報告だけでなく、被災地の状況の報告だけではなく。
被災地は大変な、悲惨な状況だったけれども、
これからのためにも、和歌山のためにも、被災地での経験をいかそうと。

被災地の方への義援金などの協力はもちろんですが、
この大震災を他山の石とするよう、頑張るのも、
近い将来必ず地震がおこる地域に住む私たちの大切な役目ではないしょうか。

被災地から和歌山へ移ってきている方もおられるようです。
そんな方たちが和歌山で再び、という悲惨なことにもならないよう、
へリポートだけでなく、避難所等の整備、避難体制についても、
皆で考えていかなければならない問題だと思います。

喉元過ぎれば、とならないよう、
被災地の方たちのあの絶望と哀しみを、そして希望を忘れないよう、
私たちも頑張っていかなければなりません。

ツイッターにこんなツイートがありました。



今日被災者に電話インタビューした。
家を無くした40代の女性が言った。

「私達は他人の幸せや喜びをねたむほど落ちぶれてはいない。

皆さんどうぞ我慢せず楽しい時は笑い嬉しい時は喜んでください。

私達も一日も早く皆さんに追いつきます」


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Posted by 田渕設計 at 19:42│Comments(0)キダ
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